青山きもの学院 着物着付け 帯結びのDVD制作記 メルマガ

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青山きもの学院の着物着付け、帯結びのDVD制作記
   
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  青山きもの学院の着物着付け、帯結びのDVD制作記     vol.84

 2007.6.04配信( 14,644 部発行)
  青山きもの学院< http://www.aoyamakimono.com/ > 吉田英一郎 発行
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  ■はじめに

 いつも「青山きもの学院」のDVD制作記をご愛読
  ありがとうございます。

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 着物着付け教室の青山きもの学院が、
  「ひとりで学べる着付け」DVDシリーズの
  制作過程を綴ったものです。

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  ○青山きもの学院

  
  ○着物着付けDVDシリーズ

  ○発行者 吉田英一郎

  ○メルマガのバックナンバー

 

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 ■こんな事がありました!

 5月31日、青山きもの学院本校で、はじめて
  「能楽講座」が開催されました。

 講師は、若手能楽師 味方玄(みかたしずか)さん。
  京都を地盤とする味方さんですが、
  今回、東京講演を前にプレレクチャーを実施。

 青山本校第2・3教室に、約70名の方がお集まり頂きました。

 能衣裳と面の解説。
  そして、着付けでは、坂本先生がお手伝い。
  お疲れ様でした。

 能がチョッと身近に感じられるようになった会でした。 

 

 ―――味方玄さん公演情報―――

 第15回 テアトル・ノウ 東京公演
  日時/2007年6月30日(土) 14時開演
  場所/宝生能楽堂(水道橋)
  問合せ先/テアトル・ノウ Tel.075・213・1774

 舞囃子 実盛  片山九郎右衛門(人間国宝)
  能 融 舞返   味方玄
  ほか 仕舞五番

 「テアトル・ノウ」とは「能」の「シアター」のこと。
  初の東京公演となる今回の能は『融』です。
  皓々と光を放つ月の美しさをモチーフに、
  かの光源氏のモデルといわれる
  平安の大貴族・源融(みなもとのとおる)を主人公として、
  雅趣豊かに描かれた名作です。

 
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 みなさん、こんにちは。
  吉田英一郎です。

 青山きもの学院は、師走のような
  あわただしい日々が続いています。

 本決算なんです。
  着付け教室にも、決算ってあるんですよ。

 さて、4月から書きはじめた「ショップ立上げ」のお話。
  今日は、そのショップへの思い(=コンセプト)を
  語っちゃいます。

 真剣に読んでくださいね。

 

 ■受信者責任型文化

 おばさん「えー車やねえ〜。」
  若い男「すんません、ローンです。」

 こんな会話が成り立つ国は、日本だけだと思います。

 「えー車やねえ〜。」に続く言葉を察し、
  それに対して答える日本人。

 よその国の人にとっては、判りにくい
  というより、判らない会話です。

 「えー車やねえ〜。」に続く言葉を、言い切ってしまうと
  品が無いと思う日本人。

 お料理、お茶、お花、
  もちろん、「着物」の世界も。

 おもてなしをする方、発信者は、
  「思い」を全て言葉にしてしまうと
  品が無いと思うのが、日本人。

 落語の世界も同じです。
  聞き手は、噺家の声、手ぶり、せんすや手ぬぐいの扱い方で、
  イメージをしながら、話を理解しなければなりません。

 冷たいソバを食べているのか、熱いウドンを食べているのかは
  聞き手が瞬時に判らないといけないんです。

 能、狂言、歌舞伎の世界も全て同じです。

 日本の伝統芸能、伝統文化は、
  発信者が伝えられないことに対して、責任はありません。

 察する事、イメージする事の出来ない
  受信者側に、責任があるのです。

 言葉にしていない意味を察し、間を読む。
  本でも、手紙でも、
  行間を読み取らなければいけない。

 つらくて仕方ないのに、相手に心配をかけたくないから
  「元気に、皆と仲良くやっています。」と書かれた手紙。
  その裏側を読み取らなければいけない場合も
  ありますよね。

 日本は「受信者責任型文化」であると
  僕は思うのです。

 

 ■グローバル社会

 政治、経済の世界では、
  はっきりと判りやすく、相手に伝える事を、
  良しとしている気がします。
  相手が日本人で無い場合は、当然かも知れません。

 でも、日本ってそういう国ではないと思うのです。

 国際化が進み、十才代から
  外国人と接触する機会がある今日。

 一生懸命、言葉をさがし、伝えようとする。
  理解し合おうとする優しい日本人。

 しかし、日本は受信者責任型文化で、
  あらゆるものが調和されているのです。

 

 ■咀嚼醇化(そしゃくじゅんか)

 世界各国の文化は、それぞれ影響を与えながら
  高まってきたわけです。

 地球規模でみると、西から東へと、文化は移動。
  海のシルクロード。
  陸のシルクロード。

 世界中の文化は、日本に流れこんで来たけれども、
  日本より東の国はない。
  太平洋しか、東にはない。

 世界の文化のゴールが日本で、
  さまざまな文化を受け入れ、咀嚼醇化した、
  日本流にしたのが、日本文化だと思います。

 

 ■破壊とは違う!

 今この時でも、世界からさまざまな情報が
  日本に伝えられ、
  日本人は咀嚼醇化している。

 皆さまの回りを見廻して頂いてもらえば、判ります。
  例えば、食文化。
  お箸、ナイフ、フォーク、スプーン。
  どれだけの種類と数が、お家にありますか?

 雪平なべ、中華なべ、フライパン・・・。
  世界中の食文化を、混在させている。

 多分、家庭にこんな沢山の
  食器類を持つ国はないと思います。

 色々な国の文化が混在していながら、
  自分流に調和していませんか?

 全てが昭和時代の日本なんてお家は無いのでは。

 日々、さまざまな国の影響を受けながら
  日本文化は磨かれ、
  生活に落しこまれていると思うのです。

 それが、「咀嚼醇化」。

 辞書には、こんなふうに書かれています。

 咀嚼(そしゃく)
  ・食べ物を良くかむこと。かみこなすこと。
  ・物事や、人の言動や文章の意味を
   良く考え、味わい、十分に理解すること。

 醇化(じゅんか)
  ・人を徳などによって教え導き、
   心を正しく美しいものにすること。
  ・雑多なものを理解して組織立て、
   不純な要素を取り去ること。

 
  ■ショップ・コンセプト

 日本文化とは、
  「受信者責任型文化」であり、
  「咀嚼醇化型文化」である。

 文化とは、国を語るものです。
  文化を見失った国は、滅びます。

 日本は、文化大国。
  文化は、国の力。

 自分を(国を)見失う事なく、
  「受け入れ」そして「察する」。

 これをショップコンセプトとし、
  表現出来たらと思うのです。

 あとは、この「思い」を「かたち」に
  表現していく事を考えなければなりません。

 今日のメルマガ、ちょっと重かったかな?

 あなたからのお便り、お待ちしています。
  < johnny.e@gol.com >
 

 

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 ■お便り紹介

 「悉皆(しっかい)」とは、のご感想を頂きました。
  読み忘れた方はこちら
   → http://www.aoyamakimono.com/merumaga/meru82.html

 > 役に立つメールの配信を頂きまして有難う御座いました。
  >
  > 悉皆業という言葉、初めて目にしました。
  > あらためて日本語の語彙の豊富さと
  > 私自身の無学さに気付きました。

 > 大変なお仕事ですが、
  > お客様にとりましては、とても有難い存在ですね。
  > そんな方がいらっしゃると着物愛好者も増えるのでは?
  >
  > 呉服屋さんもどこを選んでいいのか迷いますものね。
  > 親から子へと伝えてきたのが現代では少なくなって
  > 着物の事も伝わっていませんね。
  > 日本人としてちょっと寂しいです。
  >
  > 続きを楽しみにしています。感謝。 
  >                  福岡市 せつこママ
  >  

 せつこママさん、応援有難うございます!
  嬉しいです!!頑張ります!!

 「悉皆」は、ことごとくみな。
  って読みますよね。

 着物に関すること、全部なんです。
  しみ抜き、生き洗い、仕立て直しだけじゃダメ!
  要するに、メンテナンスだけではダメ!

 お客様(メーカー、問屋、呉服屋、消費者など)の要望を読み取り、
  白生地を、染め上げ、刺繍や箔を置いたりして着物にする事が
  出来なければダメだと思います。
  幅広い知識と、人脈そして、
  人の心を読み取り、それを伝える「人間性」。

 行き着くところは「人柄」かもしれません。

 あなたからのお便り、お待ちしています。
  < johnny.e@gol.com >

 

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 ■□■ あとがき ■□■

 ――修学旅行シーズン〜僕の思い出。――

 中学2年。修学旅行は、奈良・京都でした。
  僕は、母への土産に象牙(今思うと、牛の骨かも知れない)の
  「ヘラ」を買いました。

 母がその時使っていた「ヘラ」。
  乳白色の自然な色が、子供の僕には
  古くて、汚れに見えたのです。

 新しい土産の「ヘラ」を、母はとても喜んでくれました。
  僕が大人になっても、たまにその事を思い出して話します。

 先週、京都出張中、修学旅行の中学生を見て
  「ヘラ」の事、思い出しました。

 

 では、また。

 あなたからのお便り、お待ちしております。
  < johnny.e@gol.com >

 

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