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青山きもの学院の着物着付け、帯結びのDVD制作記 vol.258
2012.4.23 配信( 6,755部発行)
青山きもの学院< http://www.aoyamakimono.com/ > 吉田英一郎 発行
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■はじめに
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みなさん、こんにちは。
吉田英一郎です。
桜の花の終わりの頃の緑は、とても綺麗ですよね。
これ程美しい緑ってないと思える位素敵ですよね。
命ある自然が創り出す色は
生きてる感があって美しいです。
目を楽しませてくれる季節
真っ只中です!
さて今週も引き続き
「40周年。撥鏤“ばちる”と読みます」
の10回目をお届けします。
夏の撥鏤が目を楽しませてくれる季節も
間もなく到来です!
■ 白の夏の撥鏤、配色決定!
青山きもの学院 創立40周年記念 名古屋帯
「撥鏤尺文様」夏帯の制作もいよいよ大詰め。
地色は全て白を基に効き色の微調整にかかっています。
例えば、レモンをカナリアイエローの濃淡に変更する位の調整。
そして香りに金を入れるか、それとも銀を入れるか。
これまでに約30配色を試みましたけど、
廻り道した気持ちは全くありません。
濃い配色は、全てボツにしてしまったけど
後悔することはありません。
絞り込んだ色々には夏への期待がいっぱい。
清涼感と可愛らしさに満足しています。
最後のミーティングは意見が分かれ、まとまらない程。
それは完成度が高かった証拠だと思っています。
■ 御室の庭
配色が決まった頃、京都の北、
世界遺産 仁和寺の山門前。
京福電鉄北野線 御室駅から
ゆっくり歩いて5分位の場所。
そこは京都市内とも、
桜で賑う寺院とも違う雰囲気。
落ち着いた街並の中にある
お庭に迎えられました。
庭師 河原 巌 氏の作品。
先ず目を引くのは大きな菊型の手水鉢。
そして背の高い灯篭。低い灯篭。
アプローチには、どっしりとした石臼が埋めこまれています。
これ以上ないと思える大胆な素材の調和が
決して広くない庭に見事にありました。
庭師の器量と言ってしまえばそれまでですが、
その調和は、私の心に強く響くものがありました。
庭の主は
>若い頃、庭を手入れすることなど考えなかった。
>ある日、手入れをしてくれていた植木屋さんに
>愛情を込め自分で手入れしないとダメだと言われ、
>庭に入り、草をむしり、葉を拾い、水をやった。
>すると庭は、手をかけただけ返してくれた。
>手をかけないと虫がついている事も気付かない。
>水やりを1日さぼるだけでも苔は長く傷むのだ。
と話してくれました。
人任せじゃダメ。
愛情の深さが比較にならないのだから…
■ 庭からの教え
20年以上前、まだ私が20歳代の頃に聞いた
八瀬の蓮華寺の住職の話を思い出しました。
>庭は、外の仏壇。
>見下ろすものではなく
>座して対面するもの。
>子供や犬を遊ばせる場でも、
>パターの練習をする場でもない。
>そこは庭ではなく“ガーデン”と言うのだ。
御室の庭は、本物の庭。
観る人の心の持ち方で
主役が変わる庭。
ある時は蹲が主役。
ある時は灯篭が主役。
ある時は足元の石臼が主役。
またある時は、松に主役が変わり
そして椿に、杉苔にと変わっていく庭。
庭は、小さな宇宙。
置きかえれば、家族。
置きかえれば、会社。
置きかえれば、国家。
そう感じられるから、
この庭に迎えられたのは必然だと思うのです。
「白」の完成前のこのタイミングを
偶然ではないと思いたいのです。
■ 響け!白
「白」の撥鏤は今月末より織り上り、西陣から届きます。
GW明けには皆さまに披露できることと思います。
そして、その「白」の撥鏤に迎えられ
皆さんの心に響いてくれたら、
それは偶然でなく必然だと思います。
そして、響いてくれたのなら嬉しいです。
では、良いGWを。
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5日程度掛かる事を、ご了承くださいませ。
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■□■ あとがき ■□■
───「いってらっしゃい
」 ───
新年度がはじまり間もなく一月になりますね。
街に出たばかりの新入社員、新入生の姿が良いですね。
我が家の新入生も、新しいブカブカの制服に包まれ
一時間半かけて茨城県の中学に通いはじめました。
駅までゆっくり歩くと20分。
会話はあまりないのですが、
二人で時々一緒に歩きます。
道端の色とりどりの草花。
鳥の囀り。空気の色。爽やかな風。
大きくなって何かを、ひとつくらい
思い出してくれたら…なんて思いながら、
改札口で顔を見合わせることなくわかれます。
言葉にもせず
「いってらっしゃい」
ご感想お待ちしております。お気軽に。
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